日本ゴア株式会社に見るSLII®研修の成功事例

5月29日に「第3回SLII®認定講師の会」が開催され、多数の方にご参加いただきました。今回は、日本ゴア株式会社(以下「ゴア」)で研修を担当されている下岡美智子様より、SLII®研修導入の背景から、どのように研修効果を定着させたかまでの事例をご披露いただきました。

【ゴアについて】

下岡様

下岡様

ゴア(Gore)といえば、一般にはゴアテックスのジャケットがなじみ深いですが、実は医療・半導体・航空宇宙・一般工業・自動車・化学などとても幅広い事業分野にその技術が使われています。
全世界で約1万人の社員を抱え、30か国でビジネスを展開しています。日本には1974年に合弁の形で進出、2011年に合弁相手の中堅日本メーカーと統合、現在の日本ゴアが誕生しました。

【研修導入の背景】
ゴアは肩書きをつけないフラットな組織、そして社員ひとりひとりの働きがいとイノベーションの創出を支えるゴアカルチャーが全ての基盤にあることが特徴です。リーダーも「肩書」ではなく「役割」であると考えられ、指揮命令ではなくチームとして協働することでビジネスの成功を達成することをめざしています。ゴアのリーダーの大きな役割のひとつはメンバーへの支援と育成です。
昨今世界各国のメンバーが協働で取組むグローバルプロジェクトが増える中、メンバー育成の共通のフレームワーク、共通言語として、SLII®は全世界共通の推奨プログラムとして既に米州・欧州では広く実施されていました。
日本も統合後、グローバルプロジェクトへの貢献を増す為に、リーダー育成研修のコアプログラムとしてSLII®を導入することになりました。

【定着に向けた一連のプロセスの設計】
SLII®の導入の検討をはじめた時、「やりっぱなし」になってしまうのではないかというのが最大の懸念でした。忙しいリーダー達に2日間職場をはなれて社外講師による研修を受講してもらうというのは大きな投資です。残念ながら「職場に戻って実際に現場でどう活用したらよいか分からないから学んだ知識やスキルはつかっていない」という声を他の研修終了後にも多く聞いていました。

「ゴアのリーダーとしてグローバルで広く共通言語となっているSLII®を早く日本ゴアに定着させたい。」こうした思いの下、下岡様をはじめとしたご担当の皆様は、ブランチャード・ジャパンと共に「SLII®を共通言語として定着させる」ための作戦を作り上げて行きました。
その結果が出来上がったのが次のようなフォローアップセッションとDiSC®を組合せたリーダーシップブリッジ研修までの一連のプロセスです。

Step 1:SLII®プログラム(2日間)を受講

Step 2:事後課題を実施
-自分のメンバーらに、SLII®の考え方を共有する
-クリティカル・タスク・アナリシス※のワークシートを埋める
-メンバーと個別面談を行う

Step 3:(研修受講から6-7週間後) WebExによるフォローアップ研修を受講(1.5時間)

Step 4:(研修受講から6-12ヵ月後) リーダーシップブリッジ(SLII® + DiSC®)研修を受講(1日間)

※ クリティカル・タスク・アナリシスは、SLII®のツールの1つ

【プロセスが生み出した効果】
このプロセスが生み出した効果は次の様なものでした。
まず、研修冒頭で事後課題のことを案内することで受講者の集中度が非常に高まりました。SLII®をメンバーに説明できる様になるためには、自らがより深く理解していなければならないからです。
フォローアップセッションの目的を丁寧に説明することで、結果的に全員がすべての事後課題を遂行するに至りました。
Step2の事後課題では職場に戻り自分のメンバーにSLII®の考え方を共有、そして実際にメンバー育成にSLII®を活用してもらいましたが、実際につかってみると研修中は想像できなかったような質問や疑問が湧いてきます。Step3のWebExによるフォローアップセッションでは、例えば「ここの部分はどう説明すればわかりやすいのか?」「メンバーからこういう質問されたがどう答えるべきか?」「個別面談をしていたら、メンバーの反応が想定外だった。」等、具体的な疑問・質問が積極的に上がりました。企画された下岡様は、「一つひとつに講師が丁寧に回答いただき、また受講者同士の意見交換もうまれ、非常に活気あふれる場となりました。受講者にとっては、現場で活用するきっかけとなり、また例えば研修内で教わったOne on Oneミーティングの効果等も実感できたようです。フォローアップセッション後は、『腹落ちした』という声が多くあがりました。」と述べていらっしゃいます。
Step 4で、SLII®の応用版であるリーダーシップブリッジ研修を実施しましたが、DiSC® によってメンバーの行動特性を理解し、更にきめ細かな指導が可能となっています。実はこのStep 4、最初から計画されていたものではなく、Step 2や3の過程で受講者たちからの「もっと深く学びたい」の声に応えて企画されたものでした。DiSC® はグローバル全体でも展開されており、DiSC® をやったことがある、というものもいましたが、SLII®と組合せることで、より効果的な育成のツールが得られたと好評でした。

研修導入前は『忙しいのに』という反発も少なくなかったのですが、結果として全員が事後課題を行い、フォローアップ研修に参加するに至りました。
事後課題の波及効果で、受講者であるリーダー層がメンバーにきちんとSLII®を説明したことにより、認知度も全社的に広まり「早く自分も受講したい」という声の増加と共に、SLII®研修は今ではキャンセル待ちのプログラムとなりました。
更には、「受講者同士が自発的に職場で勉強会を開くようになり、普段の業務の関係を超えたコミュニティが出来上がったことは、担当者である私達にとっても驚きであり大変嬉しい副次的効果でした」と下岡様はコメントされています。

【好評を博したWebExのフォロー研修】
一連のプロセスの中でも、Step 3のWebExを用いたフォローアップ研修は特に好評のようです。WebExは全世界で活用されている遠隔会議システムで、パソコンやスマ−トフォンがあれば誰でもアクセスが可能です。日本ゴアは岡山に製造と技術の拠点があり、また全国の営業拠点、さらには海外出張中のメンバーも多くいる中、集合研修を行うのは難しい面があります。しかし、この方法なら、どこからでも参加することができ、内容の有益さに加え時間的な生産性の高さも実感し、時間に追われるリーダー層には参加しやすいようです。
電話会議やテレビ会議は業務で使用しますが、研修でWebExを用いるのは初めての経験で、「挙手機能」等のツールを活用した研修スタイルも新鮮で、非常に盛り上がりました。
本研修の講師を務めているメギー・シーも、「この挙手機能をうまく使うと、遠隔でも双方向講義が可能となり、誰かがボーッとしていれば私の画面ですぐにわかりますからね(笑)」とコメントしています。

研修をやりっぱなしにせず、いかに効果を持続させるかは、どこの企業でも直面する課題ですが、日本ゴア株式会社の事例を参考に、工夫していただければと思います。
また、ブランチャード・ジャパンがいつでもご相談にのりますのでどうぞお声をかけてください。

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